実家じまいノート

遺品整理の費用相場と、業者の選び方
許可のない業者を見分ける

最終更新:2026年9月26日

遺品整理の費用は、間取りで3万円から60万円まで幅があります。そして、業者選びでいちばん大事なのは料金の安さではありません。その業者が家庭ごみを回収できる許可を持っているかです。

持っていない業者に頼むと、運び出した物が不法投棄されたり、作業後に高額を請求されたりします。国民生活センターには、この種の相談が年間2,000件を超えて寄せられています。

間取り別の費用相場

間取り費用の目安作業人数作業時間
1R・1K3万〜8万円1〜2名1〜2時間
1DK5万〜12万円2〜3名2〜4時間
1LDK7万〜20万円2〜4名2〜6時間
2DK9万〜25万円2〜5名2〜6時間
2LDK12万〜30万円3〜6名3〜8時間
3DK15万〜40万円3〜7名4〜10時間
3LDK17万〜50万円4〜8名5〜12時間
4LDK以上22万〜60万円4〜10名6〜15時間

一戸建ての実家は3LDK〜4LDK以上に当たることが多く、20万〜50万円を見ておくのが現実的です。

約半数が「追加請求された」と答えています

調査では、依頼した人の47.2%が何らかの追加請求を経験しています。増える主な理由はこちらです。

いちばん大事なこと:必要な許可は「一般廃棄物処理業」です

古物商や産業廃棄物の許可では、家庭ごみを回収できません

環境省がはっきりと注意喚起しています。家庭から出る物を運んで処分するには、市区町村の「一般廃棄物処理業の許可」が必要です。

「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」では、家庭の廃棄物は回収できません。 無許可の業者がホームページに「古物商許可番号 第○○号」とだけ載せていることがありますが、これは買い取りのための許可であって、ごみを運ぶ許可ではありません。

出典:環境省「廃棄物の処分に『無許可』の回収業者を利用しないでください!」

無許可の業者に頼むと何が起きるか

環境省が挙げている被害です。

依頼した側が責任を問われる可能性もあります。安さだけで選ばないでください。

許可の確認方法

難しくありません。実家がある市区町村のホームページで「一般廃棄物収集運搬業 許可業者」を検索してください。多くの自治体が許可業者の一覧を公開しています。そこに名前があるかどうかで判断できます。

見つからない場合は、市区町村の清掃事務所やごみ担当の窓口に電話すれば教えてもらえます。

実際にあったトラブル

国民生活センターに寄せられた相談です。不用品回収サービスの相談は2018年度1,354件 → 2021年度2,000件超と増え続けています。

「軽トラックパック7,000円」が25万円に

広告の金額を見て申し込んだところ、作業後に25万円を請求された。その場で「クーリング・オフできない」と書かれた書面にサインさせられた。

「トラック詰め放題」のはずが

作業当日に「荷台の囲いの高さまでしか載せられない」と言われ、断るとキャンセル料を請求された。

出典:国民生活センター「不用品回収サービスのトラブル」

見積もりで必ず確認する6項目

必ず3社から見積もりを取ってください。 相場の幅が大きいジャンルなので、1社だけでは高いか安いか判断できません。そのうえで、次の6つを書面で確認します。

  1. 一般廃棄物処理業の許可があるか(自治体名と許可番号)
  2. 追加料金が発生する条件(「一切なし」か、どういう場合に増えるか)
  3. 家電4品目のリサイクル料金が含まれているか、別途か
  4. 作業人数と作業日数
  5. 買取がある場合、その分をどう差し引くか
  6. キャンセル料(いつから、いくら)

訪問見積もりを嫌がる業者、電話だけで金額を確定させる業者は避けてください。押し入れ・物置・屋根裏・庭まで見せたうえでの見積もりでないと、当日に増えます。

費用を抑える4つの方法

1. 仕分けを先に自分たちで済ませる

いちばん効きます。業者の料金は物量で決まるので、家族で「手放す」と決めた物を減らしておくと、そのまま金額が下がります。仕分け自体を業者に任せると、人件費が上乗せされます。

2. 家電4品目を先に手配する

エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)は粗大ごみに出せず、業者に頼むと割高になりがちです。買い替える店に引き取ってもらうか、郵便局でリサイクル券を買って指定引取場所に持ち込むほうが安く済みます。

3. 買取と組み合わせる

骨董品・着物・工具・食器などは、買取のある業者に頼むと費用から差し引けます。ただし買取額を見積書に明記してもらうこと。「あとで精算」は不透明になります。

4. 繁忙期を避ける

年末年始と3月は混み合い、料金が上がる傾向があります。日程に余裕があるなら、それ以外の時期に。

よくある質問

見積もりが他社より極端に安い業者は、なぜ安いのですか

許可を持たずに処分費用を払っていないか、作業後に追加請求する前提のどちらかであることが多いです。正規に処分すれば必ず処分費がかかるので、相場から大きく外れた安さには理由があります。

高額請求されたら、その場で払うべきですか

払わないでください。その場での支払いを断り、後日対応する意思を示してください。消費者ホットライン188に相談できます。

遺品整理士という資格がある業者なら安心ですか

民間の認定資格であり、行政の許可とは別のものです。参考にはなりますが、確認すべきは一般廃棄物処理業の許可のほうです。両方あれば、より安心といえます。

実家が遠方です。立ち会えませんか

立ち会いなしを受ける業者もありますが、おすすめしません。貴重品や書類が紛れて出ていくことがあります。難しい場合でも、作業前に写真で記録を残しておくと、あとの確認ができます。

片付けと手続きを、きょうだいで

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出典

金額は目安です。地域・物量・建物の条件によって変わります。必ず複数社の見積もりでご確認ください。